人の暮らしと共に歩み続ける信楽焼
平安末期から鎌倉、室町、江戸と時代が移り変わるにつれて、信楽焼はその時代、時代の国民生活に触れた変化を示します。自然の灰をかぶった大壺類、「わび・さび」の簡素美を感じる「うづくまる」「旅枕」と称された花器などは茶室で珍重されました。
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- 笠
- 思わざる悪事災難避けるため
用心常に身をまもる笠
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- 目
- 何事も前後左右に気を配り
正しく見つむることな忘れめ
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- 顔
- 世は広く互に愛想よく暮らし
真を以って務めはげまん
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- 徳利
- 恵まれし飲食のみにこと足利て
徳はひそかに我につけん
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- 通
- 世渡りは先づ信用が第一ぞ
活動常に四通八達
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- 腹
- もの事は常に落ち着きさりながら
決断力の大胆をもて
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- 金袋
- 金銭の宝は自由自在になる
運用をなせ運用をなせ
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- 尾
- なに事も終わりは大きくしっかりと
身を立てるこそ真の幸福
不苦労でくろうしらず
福をかごにとどめる福籠に通ず
夜目がきくから見通しがよく
くるりと首がまわって商売繁盛
知恵ぶくろうだから
頭が良くなる知恵がつく
幸せを運んでくれる
豊かな実りを守ってくれる
だから海の向こうのお国でだって
やっぱり神さまなんだって
あなたのところにも
幸福がたくさんきますように
幸せを願い「福かえる」、旅の安全は「無事かえる」、財布のお守りは「お金がかえる」等、古くからカエルは縁起を担ぐ生き物とされています。また、子をたくさん生むことから、子孫繁栄の意味もあるとされています。